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2017.02.13

DMOとマーケティング

DMOを始めて一番先に何を考えるべきか、と聞かれたら、私の答えは、マーケティング、です。
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DMOの「M」がマネジメントを指すのかマーケティングなのか、いやその両方、という議論がよくあります。
また「日本型DMO」と称される場合には、地域における関係者が一致して観光に取り組む、ということを主眼に説明される場合も多いように思います。
もちろん、地域における観光地マネジメントの必要性は言うまでもありません。

マネジメントが先かマーケティングが先か、という議論をするときに、私はいつも思い出すことがあります。


それはDMOにさきがけること10年、着地型観光の必要性が言われ始めてから、日本各地で地域が主導する観光が取り組まれました。
ところが地域においては、観光資源を発掘しそれをいかした取り組みをしたのに、肝心な観光客が全然来ない、という状況を時折耳にします。観光客がいつまでも来ない取り組みに地域が疲弊してしまう、という最悪なことも起きているようです。

観光客の来ない観光地域マネジメント、というわけです。


私はこれを良しとしません。
観光客が来て初めてその地域は観光地となり、経済効果や雇用が生まれる、と思うからです。


DMOに必要なのは、マーケティングです。
より正確に言えば、マーケティング戦略の策定とその実践です。

もちろん、マーケティングにより観光地域を推進する際のすべての課題が解決するわけではありません。
マネジメントとマーケティングのバランスが大事です。
そしてそのバランスは、観光地のステージ=観光地がどのような状態なのか、によって変わってきます。

しかし、地域創生、地域活性化のために観光客を呼びたい、という文脈の場合に、先に地域マネジメントが来てしまい、地域で盛り上がっていろいろな取り組みはするものの、観光客がいつまでたっても来ない、という状況はなにかおかしな気がします。みなさんの地域はそのような状況になっていないでしょうか。


もし地域の取り組みに、なにか閉そく感が漂い、なかなか手ごたえがない、という場合には、一度その取り組みをマーケティングの観点から見直してみることをお勧めします。


たとえば北欧。みなさんはオーロラを見てみたいですか。
今では多くの人が、マイナス20度以下の野外でオーロラを見にいきますが、30年前はそれは極めて限られた市場規模でした。
しかしそれが今や冬のメジャーな観光のひとつといってもいいほど人気があるのは、関係者のマーケティングの努力の結果でした。


およそどんな観光地でも必ず観光客が訪れる潜在力はあります。しかし取り組みを適切に行わなければ、観光地にはなりえません。
観光地マネジメントをどんなに一所懸命行ってもなかなか人が来ない、そういう時には、ぜひマーケティングを思い出してみたらいかがでしょうか。

きっと新しい道筋が見えてくるものと思います。


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