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2013.08.24

宮脇俊三先生と私

私の手元にある「汽車旅12カ月」(宮脇俊三著、新潮文庫)の奥付をみると、

 昭和57年 4月25日 発行
 昭和57年 10月20日 四刷

となっています。

黄色い表紙が特徴の「終着駅は始発駅」は、単行本が手元にあり、同じくその奥付は

 昭和57年 8月20日 発行
 昭和57年 11月20日 四刷

とあり、文庫本の「汽車旅12カ月」より、同じ4刷で1か月おそい日付ですね。

この2冊が、宮脇先生の著作の中で、私の最も古い記憶のものです。


Dsc_0036


ある時、家にあったものを(おそらく母が購入したと思われるのですが)、
それまで特に鉄道が好きなわけではなかったのですが、
なんとなく手にしたものと思われます。
記憶があいまいなので、どちらの本が先にあったか、
あるいはすでに2冊ともあったのかはよくわかりません。


次に手にした作品は、意外にはっきり覚えていて、

 「最長片道切符の旅」(新潮文庫)

でした。

これは

 昭和58年 4月15日 印刷
 昭和58年 4月25日 発行

となっていて、文庫本としての初版です。

文庫本ではありますが、宮脇先生の本が新しく発行されたと喜んで購入して読んだ記憶があります。

私にとってはこの3冊がかけがえのないバイブルであり、ある意味私の人生に大きな影響を与えた宮脇先生の著作です。最初に読んだインパクトの大きさは、今なお忘れません。
全国各地を旅するきっかけとなり、旅の楽しさを教えてくれたのは宮脇先生でした。


浪人時代には、世田谷の実家の前まで訪問したこともあります。
もちろん会う約束もないのでそのまま引き返してしまいました。

大学時代にファンレターを出したら、なんと直筆でお返事をいただきました。
当時国鉄民営化で世論がにぎわっていたころでした。すこし生意気なことを
書いた記憶がありますが、
「言いにくいことをズバリと仰言ってくださったことを深く感謝します」
というお返事をいただいてしまいました。

いま直筆で書かれたその手紙を見ると、あらためてそのお人柄がしのばれ、
一方でそれなりに大人になった自分の普段の態度を顧みて、恥ずかしい思いがします。


「時刻表2万キロ」で最後に紹介されているのは、
開通日に乗車した気仙沼線です。

もし2011年に宮脇先生が生きていらっしゃったら、どんなコメントを
おっしゃったことでしょう。


なくなられたニュースを聞いた時、宮脇先生とゆかりの深い編集者のところに行き、
いろいろな話をお聞きして、悲しくて涙が出たことを思い出します。

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2013.08.17

お勧め本:アメリカの国際観光経済

観光が一体何の役に立つのか、と問われた時、
経済的メリットについては比較的わかりやすく理解できます。

つまり、ある地域に観光客が訪問し、そこで消費をすることが、
「経済的に」地域を潤すことにつながる、ということです。


観光客は今や国境を越えてやってきます。
国境を越えた経済活動は、輸出、輸入といった貿易という視点で
捉えることもできます。

そのような考えてみればとてもシンプルなことではありますが、
観光の経済効果についてはあまり学校で学ぶ機会などがないせいか、
一般になじみがないかもしれません。


アメリカの事例ではありますが、観光を経済面から見たときの視点を
わかりやく解説した本が出版されました。


アメリカの国際観光経済 浅羽良昌


アメリカではいまや観光産業における雇用者数は、金融・保険業に
接近し、運輸・倉庫業を上回っているそうです。(本文P16)

ただし、観光産業、というのは独立した産業とはみなされておらず、
いくつかの産業にまたがっています。

そこでその実態を正しく把握するために、「サテライト・アカウント」が
算出されています。


その他、お金の移動、人の移動などについて、統計資料を丁寧に読み取り
解説をされています。

観光の経済効果を把握したり観光政策立案の際には、
とても参考になるのではないでしょうか。


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2013.08.16

持続可能な観光の研究者

2013年7月発行の、「ジャーナル・オブ・サステナブル・ツーリズム」(21巻6号)が届いたので、
ぱらぱらとめくっていたら、2012年の論文審査をされた研究者の一覧が掲載されていました。


Journal of Sustainable Tourism
http://www.tandfonline.com/toc/rsus20/current#.Ug4PLJKpX5E


持続可能な観光の研究専門誌なので、この審査員が、同分野の専門家と
考えてもさしつかえないでしょう。

全員で282人のリストとなっておりますが、どのくらい日本人研究者が入っているのか
興味があり調べてみました。
英語なので正確にはだれが日本人なのかはわかりませんが、日本人らしき名前、という
ことでチェックしますと、1名お名前を見つけることができました!


日本の観光研究の面目躍如、と言いたいところですが、実はその先生の
ご専門は農学部で、観光研究に関連する学会はメインの活動ではなさそうです。


しかし、持続可能な観光という視点からの研究分野としてみれば、
さまざまな研究のご実績を出されていらっしゃるようです。

審査員のリストが必ずしも研究者の優劣を示すものではありませんけれど、
韓国、中国の研究者はもっといるようでした。


自戒を込めて、もっと日本の観光研究を盛り上げるために研究活動に励まなくては、
とおもいます。


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