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2011.01.10

観光とデザイン思考

時代の移り変わりとともに、商品やサービスもかわっていかなければならないのはいうまでもありません。

もちろん変えてはいけない伝統、というものもありますが、
伝統として変わらないと思われているものでも、実は時代にあわせて変えており、
時代とパラレルに変わっているがゆえに、
見掛けは変わらないようにみえる、という例もあるようです。

よく「とらや」の羊羹の例が引き合いに出されますね。
同じ味にみえて実は時代とともに微妙に味を変えている、と言われます。
直接確かめたわけではありませんが。

さて、観光ももちろん時代とともに変わっています。

来るたびに新しい、といわれる京都はまさしく時代とともに姿を変えて支持されているのでしょう。
しかし残念ながらそういった例はけして多くはありません。

なぜなのか。


その理由のひとつには、観光地を変えていく手法論がないせいではないでしょうか。
観光はマーケティングだけでなく、イノベーションの作法もなかなか見出せていない。

これは観光研究者の責任でもあります。
しかし、人間の行動を相手にする観光は、なかなか難しい面もあります。

私がかねてから注目しているのは、「デザイン」を「考え方」として、経営や観光に応用する発想です。


デザインを経営に積極的に利用しているといえば、
IDEOという会社が有名です。

IDEO

キャッチコピーはそのまま、

デザインとイノベーションのコンサルティング会社
A Design and Innovation Consulting Firm

となっています。
彼らは、技術革新という狭い意味のイノベーションではなく、
「人間中心のイノベーション」を提唱し、デザインを単なるデザイナーの技法にとどめず、「デザイン思考」という発想によるイノベーションをすすめています。


その発想を日本のビジネスに応用しようと分かりやすくまとめられた本が出版されました。

ビジネスのためのデザイン思考
紺野登
東洋経済新報社


著者は、ご存知知識経営の大家野中先生と共著なども出されているかたです。


イノベーションを進めるための具体的な手法論も掲載されており、
私はそのあたりが参考になりました。

ぜひお手にとって見てください。

観光への応用はまだまだこれからですが、
そこでも紹介されている
「ビジネスエスノグラフィ」
という手法で、先日ある新技術について間接的な参与観察を行ってみました。

非常に有効であることが分かりましたが、詳細はまた別の機会にご紹介しましょう。

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