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2009.12.28

着地型観光の実践的マーケティング戦略(2)

ビジネスはお客様がいてなんぼ、名著「THE 10-day MBA」では
なにより、まず最初にくるのがマーケティング、と書いてあります。

マーケティングというからにはターゲットを決める必要があります。


つまり、だれが着地型観光をするのか、ということです。


あなたが、着地型観光の提供者であれば、あなたの素晴らしい着地型観光を
だれが体験してくれるのか、ということをまず最初に考えてみましょう。

とかく、観光事業の場合、とにかくだれでもいいから、一人でも多くの
お客様にきてほしい~、と思いがち。

もちろんそれが本音だとしても、はたして誰でもいい、といって誰かが
来てくれるでしょうか。


「針にかかった網」理論


というマーケティングのセオリーがあります。

といってもマーケティングの教科書に書いてはありません。
なぜなら私が名づけたからです(苦笑)。

商品・サービスがヒットするプロセスは、
ある特定の層を狙うとまずはそこからはやり(針が網に引っかかり)
そこから周辺の層までひろがっていく、(針を引き上げると、引っかかった部分以外
のところが盛り上がって、網全体が引きあがります)
そういうイメージです。


家族に体験してもらいたいか、学生マーケットを狙うか、
若いカップルを狙うか、


あなたの(地域の)着地型観光は、いったいだれにウケるのか。

ぜひいろいろと試してみて下さい。


狙ったところと違うところに引っかかる、というのもよくあることです。
まずは網に引っ掛けてみること、そこから市場は変わっていくでしょう。

おかげさまで2刷!
「これでわかる! 着地型観光 地域が主役のツーリズム」

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2009.12.26

着地型観光の実践的マーケティング戦略(1)

観光、という言葉は、どうも言っている人によってずいぶん捕らえ方が違っているのではないか、
ということを最近思うようになりました。

一番多いのは、「物見遊山」、どこかに行って何かを見ている、そんな行動をさして言う場合。

温泉に行って帰ってくるだけだと、あえて、観光してきた、とはいいません。
温泉に行ってきた、といいますね。

家族で1000円高速を使って日帰り旅行をしてきたとき、
観光施設にいくつか入れば、観光っぽいですが、
キャンプして日帰り温泉に入るような場合には、あまり観光してきたとは
いいません。


観光の意味をもっと広く捉えているのは、「観光研究者」です。


いわゆる英語で言うところの「ツーリズムtourism」を便宜上「観光」と訳して
使うので、例えば、「ボランティアツーリズム」というのも、観光研究に
はいります。エコツーリズム、というのもありますね。


それぞれ、ボランティア観光、生態観光、とかくと、
え~、ボランティアって観光なの? 別に観光しに行くんじゃないよ、
といわれそうです。


この場合の「観光」は、とくかくよそから人が来てまた帰っていく、というのを
総称して観光、と呼んでいるのであって、やはりこれはツーリズムの意味で使っています。


着地型観光が、その意味がよく誤解されて使われているのは、
「観光」の意味が、使う人によって違って捕らえられてしまっているからなのでは
ないかと、最近気がつきました。


ごくごく一般の人は、着地型「観光」ときけば、やっぱり物見遊山的なイメージを持つ。

だから、着地型と観光、というのがよくわからない。

観光ってそもそも着地型じゃん、って感じです。


まあ、当たり前といえば当たり前ですね。そもそも着地型観光、という言葉は
業界とか行政とか研究者が使う言葉であって、
一般的な消費者が使う言葉ではありません。

消費者にとって、その観光が旅行会社主導で企画されたものなのか、
地域の人が主役になって企画したものなのか、ほとんど関係ありません。


まあ、ざっくり行ってしまえば、旅行中、楽しければいいのです。
リーゾナブルに。


消費の大きなトレンドとして、旅行先で楽しさを感じる内容が、
以前とはずいぶん変わってきた、ガイドから話を聞いたり、実際に何かを
体験したり、その土地で取れたものをそのまま食べておいしかったり、
あるいはその土地ならではの調理法で食べたらおいしかったり、
提供する側にちょっと「仕込み」が必要なサービスが、
消費者に受けるようになっているのではないだろうか。


しかしそういったニーズはまだ十分に顕在化しているとは
思えません。ましてやその「仕込み」によって、料金が高くなってしまったら、
デフレの時代にやはり見向きもしてくれないかもしれません。

着地型観光が実際にどうやったら売れるのか、
それはまずはすでに来ているお客様をつぶさに観察することから
始まるのです。


ーー
2005年に「着地型観光」という言葉を国土交通省が使って5年、
なかなか売れないんだよね、という声が各地で聞かれます。


それはきっと「マーケティング戦略」が足りないからです。


まだまだよちよち歩きの着地型観光が、実際に売れるようになることを期待して、
マーケティングの視点から何回か書いてみたいと思います。


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