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2004.01.29

観光の公共性

観光による地域づくりをすることは、はたして地域にいるどれほどの人に利益をもたらすのか。そういった基本的なことが、これまでは意外にも合意が形成されていなかった、というのが、観光が政策的に予算が付かなかった理由だ、ということを聞き、いわれてみればそのとおりだと思いました。

ダムを作るとか、公民館を作る、というのは、治水や発電とかメリットが目に見えやすく合意形成がされやすい。一方で観光というのは、結局旅館が儲かるだけではないか、という見方を一部でされてきたのは事実です。

それが時代が変化して、ダムを作ることさえ公共性を帯びていると誰もが等しく思う時代ではなくなってきた、ということでしょう。観光は経済的、社会的、文化的ないろいろな要素が混ざっており、評価が難しいところもあります。
しかし、観光が公共政策としてすすめられるためには、今後は、観光研究が負う課題もさらに大きくなりそうです。

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2004.01.26

見沼たんぼとごみひろい

さいたま市の東側に1200ヘクタールもの緑の空間が広がっています。これを見沼たんぼといいまして、江戸時代から農地として利用されてきたところです。
これまで主として治水上の理由により、「見沼三原則」という規制が制定され、土地利用が制限されてきました。
その結果、今となっては貴重な自然が残されています。

ある調査によれば、見沼たんぼには、野鳥108種、野草122種が見られるそうです。

25日には、そこで月に一度の定例のごみひろいがある、というので初めて参加してきました。

近所の公園のごみひろいに参加したことはありますが、ボランティア活動としては初めてでしたが、以前から一度経験してみたかった、と思っていたこともあり、面白かった、というか、これまでにない充実感を感じました。
終わったあとには、七草をさがして七草がゆつくる、といういべんとつきです。

こういった地域活動は、精神としてはグローバルにつながる、いわゆる「グローカル」な活動なのかな、と思ったりしました。

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2004.01.24

観光情報のパラドックス

みなさんは観光情報をどうやって手に入れますか。「るるぶ」など観光ガイドブック、雑誌の記事、最近はインターネットもおおいでしょうか。
しかしこれらはよく考えてみると、旅行の出発前に手に入れるものばかり。

例えば車で旅行をした場合、ガイドブックを持って行かないと、実は意外に観光情報というのは手に入らなかったりすることがわかります。
もちろん地元には観光協会やインフォメーションがあるところもありますが、公的な機関が作るガイドブックというのは、どこがいいかわるいか、という評価情報はあまり載っていません。そのため、観光地選択にはあまり役に立ちません。

現地に行けばいくほど、現地の情報が入手しにくい、という現象を「観光情報のパラドックス」とよびます。

車の旅行でPCを使う環境にある人はまだ多くありません。もちろん現地に行けば本物があるわけですから、情報は多いはずなのですが、簡単には入手できにくいのです。

カーナビで提供する、という考えもあるようですが、はたしてどこまで普及するでしょうか。




もちろん、道中のコンビニでガイドブックを買う、ということもあるかもしれませんが、それは出発前に買えなかったから、というどちらかというと

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2004.01.21

国政と観光

19日の第159回通常国会での施政方針演説では、地域再生や観光についてふれられていました。
ビジットジャパンキャンペーンが掲げられて以降、国内観光振興やインバウンドについて、首相が発言されることが多くなりました。これは観光業界にとってはとても頼もしいことです。
しかし、大切なのはこれからで、期待がされる一方で、重要な政策を、真に望まれることとして、観光産業自らが実行力をもってやりきれるかどうか、その実力が問われるところでもあります。

自分のことに注目されないと嘆き、いざ注目をされると、その実力の無さが露呈され、期待はずれだった、そのようなことがないように、襟を正さなければならないときでもあります。
というのも、いままで注目されなかった分、他からの監視がされず、鍛えられていない可能性もあるからです。
観光研究の一部の分野ではまさにそうなっており、観光学者が政策提言をしているのを、一般的にはほとんど聞きません。

研究の質を、もっと高めなくてはと思っています。

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2004.01.20

観光情報とインターネット

インターネットの黎明期から、観光情報はウェブで発信するものとして早くから取り組みがされてきました。
インターネットが出現するまで、観光情報は、主に出版物という媒体により消費者の手に届くことが一般的でした。つまりガイドブックというものです。

しかし、いまやインターネットの情報を印刷して観光に行く人がずいぶんと多くなったようです。

そのような時代になっていくつかの課題もあります。

・ネットの情報がどこまで正しいか。
 どこの誰が提供した情報なのか、あるいは提供者がわかったとしてもそれが本当である証拠はどこにあるのか。
 
・ネットの情報の「価値」はどうはかれるのか。
 出版物であれば、編集により価値が生まれます。ネットの場合には、第三者には編集されません。

もちろんメリットもありまして、たとえば、最新の情報をつねに変更できる、という自律分散のメリットを最大限にいかせる、ということもあります。

この辺を整理すると、観光情報提供の新たなビジネスも出てきそうな気がしています。

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2004.01.15

温泉2題

今日は2つの本をご紹介します。

「温泉法則」石川理夫(集英社新書)
 温泉のさまざまな知識を網羅的に知るのに最適です。自分に合った温泉を選ぶための温泉選びの法則を伝授しよう、というのがこの本の主旨です。
 「温泉カルテ」をつくろう、というアイデアがユニークです。

「温泉で健康になる」飯島裕一(岩波アクティブ新書)
温泉が体にいい、というのはなんとなく感覚的にはわかりますが、それをできるだけ医学データを踏まえて実用的に紹介した本です。

いずれも、温泉ブームの中にあって、ブーム本ではなく、本物志向で実用的な知識の得られる良書です。
 ぜひ書店で見つけてみて下さい。

 実は、著者のおふたかたは私の所属する温泉地域学会の設立メンバーでもありますので、今日の話題は半分宣伝モードなのですが。それを差し置いても、とてもいい本ですので、ぜひご覧ください。

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2004.01.14

観光と旅行とtourismとtravel

「観光」と「旅行」ということばを使いますが、この違いをご存知ですか。
「観光旅行」と続けて使うことがありますから、微妙に意味は違うはずです。でももう少し考えるとそれぞれを同じ意味で使うこともあることに気が付きます。たとえば日光に旅行に行く、と、日光に観光に行く、というのはほとんど同じ意味です。
一方で「ビジネス旅行」といういいかたもあります。
どうやら「旅行」のほうが意味が広そうです。

観光研究からいうと、旅行は2地点間あるいはそれ以上の地理的に離れた場所を移動する行為、とあります。観光は旅行の一形態ということです。

英語でもtravel と tourism の違いがあります。
travelが2地点間の移動行為、となっていまして、さらにtravelはtourismの基礎的な一局面、という解説もあります。つまりtourismのほうが意味が広いようです。

現状では、tourismの対応する日本語を何にするかは、文脈から判断するか、そのままツーリズム、とするか、いろいろのようです。

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2004.01.12

新規ブログ

流行の「ブログ」を立ち上げました。今後コンテンツを充実させていきたいと思います。

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2004.01.11

観光知実行委員会

<基本方針>
1 議論は徹底的に
2 情報はすべて公開する
3 全員で役割分担を
4 地域一体を心がける
5 スピード感を大事にする

まるで、最先端の経営論のようなこの基本方針は、山形県米沢市小野川温泉観光知実行委員会のものです。
本格的なまちづくりがはじまってまだ2年ですが、メンバーの一人が観光カリスマに選ばれるなど、地元の方が非常にがんばっている地域です。
そのリーダーである関谷さんは、ある論文で以下のように書かれています。

「まちづくり」は民主主義で行うが、結果は自由主義経済であるということである。観光による「まちつくり」において、みんなが平等に果実を分けることが出来るなんてことはあり得ない。こんなことは当たり前のことであるが、当たり前のことを当たり前に話しておくことが基本ではないだろうか。(後略)


地方においては人間関係が濃密で、であるからこそ新しい取り組みに対する意識が共有できないことがあります。それを諭して説明したのが上記の文章です。
なんてすごいことをいえるのでしょう。きっとすばらしいリーダーシップを発揮されていたからこそ説得力もあるのだと思います。

その尊敬する関谷さんが1月8日になくなられました。享年52歳でした。ご冥福をお祈りいたします。

引用論文
「地域振興と観光客誘致 小野川温泉の取り組みから」関谷仁志さん

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2004.01.09

ハワイでハイキング

ハワイでハイキングやトレッキングができるのをご存知ですか。ハワイは数年前に比べて、非常に多様な楽しみ方が紹介されるようになりました。

私は6年位前にハワイ島でハイキングをしたことがあります。ハワイ島はご存知キラウエア火山が今も溶岩を流している非常に若い島ですが、すばらしい自然が残っており、とても感動しました。

ハワイの本屋さんに行くと、ハイキングコースを紹介した本がいくつもあります。きちんとレベルわけもされていまして、実にたくさんのコースがあります。

日本でもハワイのコースを紹介した本がでないかなと期待していたのですが、ついに発刊されました。
「ハワイ・トレッキング―自然とふれあう54コース」近藤純夫著
文句なしにお勧めです!



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2004.01.07

海外旅行者数

最近発表された11月の出国者数速報値によれば、対前年をほぼ回復し、特に成田発は96%、人数にして約2万人減程度までもどってきたとのことです。
年末年始の予約も比較的好調のようでした。
ただ、年齢別のデータを別の資料からみますと、60歳以上が10月から12月の出発月を見ると対前年の水準に達していません。

いわゆる「シニア」層はいつでも旅行にいけるがゆえに、有事に時には控える傾向もまた強いといわれています。

回復が早かったのは若者層でした。

そこで、旅行会社のとりうる戦略は、手堅い若者層をねらう、ということになるでしょう。
しかしそれだけでいいのだろうかともおもいます。
つまり、本来企業に収益をもたらしてくれる富裕層を、適切な刺激策により消費行動をおこしてもらうこともマーケティング活動なのではないかと思うのです。

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2004.01.03

あたたかい正月

今日のさいたま市はとても暖かい一日でした。あまりスキーという気分がしませんが、今頃スキー場はにぎわっていることでしょう。かつて、1シーズンに10回以上はスキーに行っていたのですが、最近はほとんど行かなくなってしまいました。
時々行くと実にスキー場がすいています。
スキーレジャーを楽しむにはこうでなくては、と思うのですが、スキー場経営の観点からは厳しい環境です。
リフト券収入が落ち込むのなら、訪問客の消費単価を上げる工夫をするしかありません。
しかし、いままでスキー場に行き、はたして喜んでお金を使うようなものがあったかと思うと、あまり記憶にありません。
たいていは高くておいしくない通称「ゲレ食」を思い出します。
もちろんそうでないスキー場も多くなってきました。
しかし一度不満をもった消費者はなかなか再訪をしてくれないものです。スキーそのものはとても楽しいものなのですから、スキーライフをトータルで価値のあるものに高めてもらいたいものです。

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観光と経済

観光研究の歴史をひもとけば、観光がどのくらいの経済効果を持っているのか、という興味は古くから持たれ、研究されていたようです。
しかし、観光エリアレベルで実際にお金がどのように還流してどのくらい実質的な経済効果があるか、ということは意外にデータがありません。
データがとりにくい、ということもあるのかもしれませんが、観光客の入れ込みからシミュレーションはできるはずです。

足利銀行の破綻が地元観光産業にあたえた影響は大きかったそうですが、地域の時代といわれる中、地方銀行が観光産業にどう貢献できるか、ということも研究する価値があるかと思っています。

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2004.01.01

あけましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます。
みなさんは、今年の目標はもうたてられたでしょうか。

観光の研究動向では、今年は7月にアジア太平洋観光学会という国際大会が日本で開催されることになっています。
観光政策では訪日ツーリズムが引き続き国家政策として取り上げられます。
日本の各自治体でも、観光を地域活性化として活用するところもおおいことでしょう。

旅行業界も、ネット関連会社、既存の大手・中小などが、再編のまっただなかです。

観光は産学官とても変化の激しい時代になりました。

その分、これまで停滞していた観光研究が一気に進歩する可能性も秘めています。
ますます面白くなりそうです。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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